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過去最強クラスの台風10号 鹿児島県内各地で被害 生活に大きな影響

2024年8月29日(木) 18:36

過去最強クラスとされた台風10号は、今でも県民の生活に大きな影響を与えています。28日夜から29日にかけての各地の被害の様子を取材しました。

坂口輝記者
「午後8時の枕崎市です。夜になって雨風ともに一段と強くなってきました」

台風の接近とともに雨風が強まった8月28日の枕崎市。そして…

坂口記者
「午前4時半の枕崎市です。ホテルの中は停電しています。建物の中ですが風のゴーっという激しい風の音が聞こえてきます。」

早朝の街では激しい雨風の中でホテルのパネルが飛ばされたり、標識が折れたりする被害が見られました。

坂口記者
「風の影響で切れた電線が道路に広がり、車の走行の妨げになっています」

一夜明けた枕崎市。倒木や外壁の崩落などの被害が至る所で確認されました。

枕崎市民
「あんまりなかった。初めて」

台風10号の暴風域に入っていた西之表市です。強い風と前が見えないほどの雨、まさに嵐のような状況の中、屋根の一部が大きく揺れる様子がカメラに捉えられています。住民は避難していて無事でした。

薩摩川内市中心部のコンベンションセンター「SSプラザせんだい」です。28日夜は、避難する市民の姿が多く見られました。

避難者
「台風は毎年のことなんですけど、もうしかたないなと受け入れて。家に居るよりは避難すると心が落ち着くので」

避難者
「半分は(早くに家に)戻りたい、でも半分は、やっぱりこわいかなという感じです」

薩摩川内市によりますと、、最大約1500人が避難したということです。

そして29日朝。午前6時ごろの様子です。木々が激しく揺れ、風に体を持って行かれそうになる程の暴風が吹き荒れました。

この2時間後、台風が上陸した薩摩川内市。市内中心部の国道3号では、美容室の外壁が剥がれ飛ばされた他、至る所で木々の枝などが散乱していました。

いつもとは違う光景が広がるのは鹿児島市。こちらは午前8時ごろのJR鹿児島中央駅。通常は平日の通勤ラッシュの時間帯ですが、29日の駅構内はがらんとしていました。

鹿児島市も至る所に暴風の爪痕が残されていました。

SE川路歩きリポ

電車通り沿いに植えられている木が幹の部分から大きく折れ、歩道に飛ばされていました。

川路あかりアナウンサー
「こちらはライカ前の道路なんですが、木々が飛ばされているのが確認できます」

電車通り沿いに植えられている木が、幹の部分から大きく折れて、歩道に飛ばされていました。

川路アナウンサー
「鹿児島市東開町のイオンモール鹿児島近くの道路では、電線が切れて垂れ下がっていました」

安楽遥記者
「鹿児島市東谷山4丁目です。建物の屋根がめくれ大部分がはがれています」

屋根が剥がれた建物。強風の影響とみられ、周辺には破片が散乱していました。さらに、シャッターが破れている店舗やブロック塀が歩道に倒れている場所もありました。

安楽記者
「鹿児島高校近くです。強風の影響でしょうか。歩道には木々が散乱しています。その先にはバス停があるんですが、そのバス停が根元から折れ倒れてしまっています」
「鹿児島市西田です。こちらにあったとみられる看板がまるごと落下し歩道をふさいでしまっています」

一方、台風の中心から離れた大隅半島では。

轟木康陽記者
「こちら冠水した道路なのですが、まるで川のようになっています。また手前のガードレールも3分の1ほどが水に浸かってしまっています。

鹿屋市吾平町下名では道路の冠水が確認されたほか、鹿屋市新生町では木が根元から折れて建物が倒壊する被害がありました。

また鹿屋市川西町では民家の柵が倒れたり道路脇の樹木がなぎ倒されて車が通行できなくなっている場所が複数ありました。

鹿屋市では24カ所の避難所が開設され、最も多いときで700人が避難していました。

避難した人
「2、3年前に被害を受けたから避難した。助かるだけで十分」
「怖いからいつも避難する。安心です、みなさんがいるから」

奄美大島では、基幹作物のサトウキビにも被害が出ています。29日は午前中、奄美市の担当者や製糖会社の関係者らが、奄美市笠利町で被害調査を行いました。

多くの畑でサトウキビが倒れたり、葉の先がさける葉部の裂傷が見られたほか、一部の畑では茎が折れる被害が出ています。

富国製糖奄美事業所・里真之農務部長
「葉の先端部分、もしくは葉っぱ全体がさける。これから先、葉の回復にエネルギーを使うのでサトウキビの生長が滞る。影響が懸念される。当初予定していた見込み量よりも減るのは確実」

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