鹿児島県内の着用率は全国44位・チャイルドシートの現状は 福岡の死亡事故をきっかけに変化が
2024年9月25日(水) 14:20
9月21日から秋の全国交通安全運動が始まっています。
鹿児島はチャイルドシートの着用率が44位と全国的にも低い水準にあるのですが、8月、福岡で幼い姉妹が死亡した交通事故をきっかけに、ドライバーの心境にも変化があったようです。
チャイルドシートを巡る最新事情を取材しました。
8月18日、福岡市で起きた軽自動車と路線バスの正面衝突事故。
この事故では軽自動車の後部座席に乗っていた、7歳と5歳の姉妹2人が死亡しました。
2人は腹部の出血がひどく、シートベルトの締め付けが原因で死亡した可能性が高いとみられています。
命を守るはずのシートベルトで奪われてしまった幼い命ー
JAF鹿児島支部・中尾光孝さん
「首に掛からないというので、この胸骨の間を通していただいて、おなかの腰でしっかり支える。そこをしっかり守っていただければ、万が一の時にもしっかりエアバッグとかが助けになる」
「『シートベルトしていたのに』というところが福岡の事故はありましたので、それが1つ凶器になり得るというところをですね」
こう話すのはJAF鹿児島支部の中尾光孝さんです。
子供の命を守るために、中尾さんが重要視するのがチャイルドシートの利用です。
JAFによる実験映像があります。
こちらはチャイルドシートを使用しなかった場合の映像です。
後部座席に座らせた子どもの人形は、前の席に激しく衝突した後、体が大きく宙を舞いました。
一方、こちらはチャイルドシートを使用した場合。
強い衝撃はうけたものの人形はチャイルドシートにしっかり固定されていました。
チャイルドシートを使用していない場合は、使用した場合と比べて、事故による死亡率が約4.2倍に跳ね上がるという警察庁のデータもありますが、実は県内の着用率は低迷しています。
県警本部 交通企画課・森山英明理事官
「本県のチャイルドシート着用率は64・5%で、全国平均の調査では78.2%の着用率であったと承知しているので鹿児島の64.5%と比べると依然低調にあると認識している。全国で44位ですね」
しかし、福岡の事故を受けて、チャイルドシートの重要性を認識する人たちも増えているようです。
鹿児島市の商業施設では事故が発生した8月、1歳から身長150センチ未満の子どもを対象にしたジュニアシートの売り上げが、2023年の約2・3倍に増えたそうです。
イオンモール鹿児島 ベビー担当・東和代さん
「事故の影響を受けて、お盆に帰省されるお孫さんを車に乗せられるということで、シニア層のご購入が先月は多かったように感じます」
また、保護者の心境にも変化が生まれていました。
チャイルドシート利用者
「どんなに近距離でもつけるのめんどくさいって思ってしまうんですけど、その面倒くささを怠ることで命に関わることが起きてしまうと、一生後悔することになるので、ちょっとした距離でもちゃんとつけようという意識をより高く持っています。」
「毎回着けるとなると、どうしてもゆるんだり、どうしても適当になっちゃうことがあったんですけど、ニュースを見て肩としっかりシートを締めて着けるように意識しています」
法律では使用義務が6歳未満となっているチャイルドシート。
福岡の事故では亡くなった2人は7歳と5歳。姉には着用義務はありませんでした。
しかし、JAFが事故以前から使用基準として提案しているのが年齢ではなく、身長です。
150センチ未満の子供に対してチャイルドシートの使用を推奨しています。
JAF鹿児島支部・中尾光孝さん
「お子さんを座らせた場合、どうしても骨格もできていないのでおなかの部分にシートベルトがあたってしまう。福岡であった事故はおなかの方で損傷してしまったので、おそらくシートベルトはしていたが、おなかの方で支えてしまったのではないか。そうなってしまうと、万が一事故をした場合、首が挟まれるか、おなかの臓器を損傷してしまうかのどちらかになってしまう」
Q.150センチ未満であれば大人も必要?
「シートベルトの高さとかクッションを敷いたり、ご自分で調整が可能なので大人は必要ないと考えています」
身長を基準にするという考え方にドライバーは。
「賛成です。その子の体格に合わせてこう決めていくのがいいんじゃないかと私も思います」
「安全を考えた上で年齢じゃなくて身長制限の方でというのであれば、それはそれで変えていくべきなのかなって思います」
かけがえのない子どもの命を守るために利用するチャイルドシート。
6歳未満という法律上のしばりと合わせて、子どもの体格も考慮しながら命を守るための判断がドライバー一人ひとりに求められています。
鹿児島はチャイルドシートの着用率が44位と全国的にも低い水準にあるのですが、8月、福岡で幼い姉妹が死亡した交通事故をきっかけに、ドライバーの心境にも変化があったようです。
チャイルドシートを巡る最新事情を取材しました。
8月18日、福岡市で起きた軽自動車と路線バスの正面衝突事故。
この事故では軽自動車の後部座席に乗っていた、7歳と5歳の姉妹2人が死亡しました。
2人は腹部の出血がひどく、シートベルトの締め付けが原因で死亡した可能性が高いとみられています。
命を守るはずのシートベルトで奪われてしまった幼い命ー
JAF鹿児島支部・中尾光孝さん
「首に掛からないというので、この胸骨の間を通していただいて、おなかの腰でしっかり支える。そこをしっかり守っていただければ、万が一の時にもしっかりエアバッグとかが助けになる」
「『シートベルトしていたのに』というところが福岡の事故はありましたので、それが1つ凶器になり得るというところをですね」
こう話すのはJAF鹿児島支部の中尾光孝さんです。
子供の命を守るために、中尾さんが重要視するのがチャイルドシートの利用です。
JAFによる実験映像があります。
こちらはチャイルドシートを使用しなかった場合の映像です。
後部座席に座らせた子どもの人形は、前の席に激しく衝突した後、体が大きく宙を舞いました。
一方、こちらはチャイルドシートを使用した場合。
強い衝撃はうけたものの人形はチャイルドシートにしっかり固定されていました。
チャイルドシートを使用していない場合は、使用した場合と比べて、事故による死亡率が約4.2倍に跳ね上がるという警察庁のデータもありますが、実は県内の着用率は低迷しています。
県警本部 交通企画課・森山英明理事官
「本県のチャイルドシート着用率は64・5%で、全国平均の調査では78.2%の着用率であったと承知しているので鹿児島の64.5%と比べると依然低調にあると認識している。全国で44位ですね」
しかし、福岡の事故を受けて、チャイルドシートの重要性を認識する人たちも増えているようです。
鹿児島市の商業施設では事故が発生した8月、1歳から身長150センチ未満の子どもを対象にしたジュニアシートの売り上げが、2023年の約2・3倍に増えたそうです。
イオンモール鹿児島 ベビー担当・東和代さん
「事故の影響を受けて、お盆に帰省されるお孫さんを車に乗せられるということで、シニア層のご購入が先月は多かったように感じます」
また、保護者の心境にも変化が生まれていました。
チャイルドシート利用者
「どんなに近距離でもつけるのめんどくさいって思ってしまうんですけど、その面倒くささを怠ることで命に関わることが起きてしまうと、一生後悔することになるので、ちょっとした距離でもちゃんとつけようという意識をより高く持っています。」
「毎回着けるとなると、どうしてもゆるんだり、どうしても適当になっちゃうことがあったんですけど、ニュースを見て肩としっかりシートを締めて着けるように意識しています」
法律では使用義務が6歳未満となっているチャイルドシート。
福岡の事故では亡くなった2人は7歳と5歳。姉には着用義務はありませんでした。
しかし、JAFが事故以前から使用基準として提案しているのが年齢ではなく、身長です。
150センチ未満の子供に対してチャイルドシートの使用を推奨しています。
JAF鹿児島支部・中尾光孝さん
「お子さんを座らせた場合、どうしても骨格もできていないのでおなかの部分にシートベルトがあたってしまう。福岡であった事故はおなかの方で損傷してしまったので、おそらくシートベルトはしていたが、おなかの方で支えてしまったのではないか。そうなってしまうと、万が一事故をした場合、首が挟まれるか、おなかの臓器を損傷してしまうかのどちらかになってしまう」
Q.150センチ未満であれば大人も必要?
「シートベルトの高さとかクッションを敷いたり、ご自分で調整が可能なので大人は必要ないと考えています」
身長を基準にするという考え方にドライバーは。
「賛成です。その子の体格に合わせてこう決めていくのがいいんじゃないかと私も思います」
「安全を考えた上で年齢じゃなくて身長制限の方でというのであれば、それはそれで変えていくべきなのかなって思います」
かけがえのない子どもの命を守るために利用するチャイルドシート。
6歳未満という法律上のしばりと合わせて、子どもの体格も考慮しながら命を守るための判断がドライバー一人ひとりに求められています。