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相乗りタクシーの実証実験 鹿児島市が20日スタート AIが乗客をマッチング 仕組み、料金は?  

2025年1月16日(木) 18:30

今、鹿児島市ではタクシードライバーが不足していて、夜間の帰宅手段としてのタクシーの台数が慢性的に足りない状況となっています。

これを打開しようと、鹿児島市はアプリを活用してAIが行き先などの条件の近い人をマッチングする、相乗りタクシーの実証実験を1月20日から始めます。

その仕組みや料金、課題を取材しました。

街の声
「(タクシーが)なかなかつかまらなくて、途中まで歩いてつかまえたこともあった」「もう20~30分待ちは当たり前」

今、鹿児島市では夜間のタクシー不足が深刻化しています。

その理由は高齢化やコロナ禍での退職などによるドライバー不足で、鹿児島市によりますと、現在のタクシー台数はコロナ禍前と比べて、約3割も減っています。

タクシーの需要が高まる夜間では、特にその影響が顕著です。

この現状を打開しようと、鹿児島市は1月「ある試み」を始めます。

池田政昭記者
「夜間のタクシー不足を解消しようと鹿児島市が新たに実施する実証実験。アプリなどを用いた相乗りサービス、いわゆる『シェア乗り』です」

1月20日から鹿児島市で始まるのは、目的地が近い複数の人が相乗りして、限られた台数のタクシーを有効に活用する試みです。

その利用方法です。

まず「ニアミー」というアプリやホームページで会員登録をします。

次に利用日時や目的地を入力して予約します。

すると、AIが条件の近い人をマッチングし、相乗りが成立するという流れです。

料金は相乗りの人数や距離に応じて変わります。

2人で相乗りする場合、1人で乗車した場合と比べてAさんは36%の割引、Bさんは20%の割引が発生します。

割引は最大で半額になる場合もあります。

この実証実験は、1月20日から3月30日の午後9時から翌日の午前2時の間に鹿児島市の天文館などの中心市街地を出発し、伊敷団地や武岡団地などの7つのエリアで降りる場合が対象です。

このサービスについて街の声はー
「いいんじゃないですか。料金も安くなる」「新しい取り組みとしていいと思う」

一方で、懸念も聞かれました。
「ちょっと、ちゅうちょします。知っている人とならいいけど、知らない人とならちょっと」「知らない人と乗りたくないなという気持ちの方が強いです」

知らない人との相乗りに抵抗があるという声があがりました。

これに対してサービスを提供する企業の担当者は。

サービスを提供する企業の担当者 真弓聖悟さん
「乗車いただく前は、そういった声もいただく。実際に乗車して体験していただくと、利便性の方が勝っていると好意的に受け止められている」

鹿児島市はタクシー不足の解消に期待しています。

鹿児島市交通政策課・児玉博史課長
相乗りタクシー『シェア乗り』をみなさんに活用してもらって、みなさんの移動手段の確保につなげたい」

この相乗りサービスの予約の受け付けは17日からで、実際の乗車は1月20日の午後9時から実施されます。

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