いま佐賀の自然の中に、きらめくデジタルアートの世界が広がっている。佐賀県武雄市の御船山楽園で開かれている「チームラボ かみさまがすまう森のアート展」。江戸時代後期に造られた広大な庭園に広がるデジタルアートの世界。自然が自然のままアートになった展示会の魅力を紹介!
庭園に広がるデジタルアートの世界
【チームラボ】
国内だけにとどまらずパリやロンドンなどで個展を開き、海外メディアからも高い評価を得ているいま注目の集団「チームラボ」。
「チームラボ かみさまがすまう森のアート展」には、自然が自然のままアートになった、デジタルアートの世界が広がっています。
【生命は連続する光-ツツジ谷】
まずは、5万株のツツジが連なる谷へ。人の動きによって光り方と音の重なり方も違うので、見てる感じは同じなんですが、厳密に言うと毎回違う風景が広がっています。人と自然が作り出す、幻想的な光のアートです。
【増殖する生命の巨石】
大きい岩が見守ってきた花を岩に プロジェクションして表現している作品です。
削ったりペイントしたりすることなく、光によって「自然を自然のままアートにする」。それがチームラボが造るアートの形です。
【かみさまの御前なる岩に憑依する滝】
高さ10メートル、3メートルくらいの岩の造形に合わせて水が落ちているようになっています。デジタルなものは、最新のものかと感じますが、それに歴史のある自然がうまく融合して、一つの作品になっています。
【夏桜と夏もみじの呼応する森】
人が近づいたら木の色が変わり、どんどん隣の木に光と音が広がっていく作品です。この森では、人も作品の一部です。自分が森と一体になった感覚になれる不思議な森です。
【WASO Tea House-小さきものの中にある無限の宇宙に咲く花々】
園内には、お茶をいただけるティーハウスもあります。茶碗にお茶を入れると、花々が生まれていくアートです。茶碗を動かすと花は散り、花びらが茶碗の外に広がっていきます。茶碗の中にお茶がある限り花は咲き続け、飲み干したときには花は消えてしまいます。
【五百羅漢の洞窟に掘られた三仏体の磨崖仏】
チームラボでは、空間に書を書く「空書」という作品も手がけています。
【岩割もみじと円相】
岩の割れ目から突き出した、紅葉の木。その生命の力強さをアートにした作品です。普段、なかなか気付くことのできない自然の素晴らしさを感じることができます。
【小舟と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング】
水面の全部がアートになっています。鯉は映像です。舟が動き出すと鯉が避けるように泳ぎます。そして、鯉の動きは段々と光の軌跡になり、作品は圧巻のクライマックスへ-。
広大な庭園と森に迷い込んだかのような空間。長い年月をかけて造られた自然とデジタルアートが融合した展覧会。そこでは、連続する生命の形が圧倒的な美しさで描かれています。
【チームラボかみさまがすまう森のアート展】
10月29日(日)まで、御船山楽園(佐賀・武雄市)にて
大人1600円 中高生1200円 小学生800円 未就学児無料