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「適切さに欠ける」詐欺事件めぐる鹿児島南警察署の相談対応を県公安委員会が指導

2024年4月2日(火) 16:40

銀行員になりすまして、知人女性から200万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで3月に逮捕された男が、4月1日起訴されました。被害にあった女性は、実は2年前に鹿児島南警察署に相談に訪れていましたが「事件にならない」として対応してもらえず、この対応について、鹿児島県公安委員会は「適切さに欠けるものだった」と判断しました。

1日、詐欺の罪で起訴された住所不定無職の日高洋被告(56)。

起訴状などによりますと、日高被告は2019年12月、銀行員になりすまして、知人女性に対して「銀行の役員になるために金を預けてほしい」などと嘘を言い、現金200万円をだまし取ったとされています。

この事件をめぐり、警察の対応に不適切な点があったことが分かりました。

被害者の女性が鹿児島テレビの取材に応じました。

女性が詐欺に気づき、最初に相談したのは鹿児島南警察署。2022年のことでした。しかし、対応した警察官から女性はこんなことを言われたといいます。

「相談の時点で『事件にならない』と言われた。『これ(被害届)を出しても仕方がないよ』という感じだった」

日高被告と婚活アプリで知り合ったという女性。結婚を前提に交際を始めましたが「銀行のノルマなど」を口実に、次第に金を要求されるようになったといいます。

しかし、鹿児島南警察署の警察官はこう話したそうです。

「『お金を返してもらいたかったら、民事でやるしかないよね』みたいな感じだった。『貸し借りはね、返すつもりがあったって言えばそれまでなのよ』って言われたので、『貸し借りじゃありません。銀行員だと名乗る男に金を預金として預けたんです』って」

女性が公文書開示請求で入手した鹿児島南署の担当者との当時のやりとりです。

女性は銀行員を名乗る日高被告から「『金を預けてほしい』とだまされて、金を預けた」と警察に話しましたが、文書では、女性が金を貸したことになっているような文言が、複数カ所見受けられます。

ほかにも。

「死んでもいない元主人を死んだことにしたりとか、何を聞いているんですか」

女性は計3回、事件に関する相談を鹿児島南警察署にしたものの、一向に聞き入れてもらえず、別の警察署に相談します。

その後、この警察署が2023年1月に被害届を受理。

日高被告は4月1日までに、この被害女性の事案を含む3つの詐欺事件で逮捕・起訴されました。

女性からの申し出を受けた県公安委員会は、鹿児島南署の一連の対応について、3月7日付で「適切さに欠けるものであった」と女性に通知しました。

そして、申し出の内容を記録する際に正確性を欠いていたことや、組織的な検討が不十分だったことを認めました。

被害女性によりますと、鹿児島南警察署の幹部から、不快な思いをさせたことに謝罪の言葉はあったということですが、女性は、対応した担当者の誠実な対応を求めています。

「南署に行った相談で諦めていたら、この事件はなかったことになっていた。私たちがどんな思いで警察に相談に行ったか、助けてほしいって本当にすがる思いで行ったのに、簡単に『事件じゃない』と言い切った。そのことを本当に(担当者に)謝罪してほしい」

鹿児島南警察署は鹿児島テレビの取材に対し「個別の案件なので回答は差し控える」としています。

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