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ニュース・スポーツ

咳が止まらない、目がパチパチ…子どもの『チック症』 診断・支援が届かない現場と当事者の声

2025年12月2日(火) 13:58

みなさんは「チック症」という言葉を聞いたことがありますか。

自分の意思に反して声が出たり体が動いてしまう発達障害のひとつで、4歳から6歳頃に発症するケースが多くみられます。

いまだに発症の原因が解明されていないチック症と向き合う人たちの声を取材しました。


チック症とは、自分の意思に反して体が動いたり声が出る発達障害の一種。

咳払いや、声が出るといった「音声チック」と呼ばれる症状に、頻繁なまばたきや首を振る、肩をすくめるといった「運動チック」の症状があります。

4歳から6歳頃の低年齢で発症することが多く、子ども10人中、1人から2人いるともされるチック症。

運動を抑制する脳の部位が適切に機能していない可能性が考えられていますが、発症の原因は解明されていません。

鹿児島県内の現状を知るため、KTSではアプリでチック症に関するアンケートを実施。

257人から回答を得て、そのうち42人が自分自身あるいは家族や知人がチック症だと答えました。

症状は「瞬きが多い」「突然声がでる」「咳払いが止まらない」と、様々です。

息子がチック症になったと回答した県内の女性が電話取材に応じてくれました。

”息子がチック症”と回答した女性
「ギュッとした瞬きをしているな、目がおかしいなというので気づいた」

パチパチと頻繁にまばたきをする女性の子ども。

幼稚園の年長の頃にまばたきのチックを発症しました。

女性
「どこの病院を受診したらいいんだろうとか、ずっと自分1人で悩んでいた」

病院は受診せず、数年間様子を見ていますが、まばたきは減少したものの肩をすくめるチックの症状が出ることがあり、不安な思いでいます。

鹿児島大学病院でチック症に関する診断も行う丸山慎介医師は現状をこう話します。

鹿児島大学病院小児科・てんかんセンター 丸山慎介講師
「(県内で)チックを専門にする方はわたしが知る限りはない。相談先としてはかかりつけ病院や小児神経を専門にしている病院になるかと思う。チックがあること自体が問題ではなくて、チックによって自信が持てないとか、自分のことを卑下してしまうような感情が生まれてしまうことはよくないことなので、周りが『わかっているよ』と伝えることが大事」

チック症について知ってほしいと取材に応じてくれた男性がいます。

鹿児島市出身のあべ松怜音さん(31)。

「あ、あ、あ」

小学2年生の時に声が出るチックを発症しました。

小学2年生でチックを発症・あべ松怜音さん(31)
「めちゃくちゃ苦しかったですよ。特に小学校中学校くらいのときはそういう症状が出るとからかいの対象になるし」

大人になるにつれて症状が軽くなるケースが多いチック症ですが、あべ松さんの症状は改善されません。

声が出るほかに、頻繁なまばたきや首を振るなど複数の運動チックがみられる「トゥレット症」と診断されています。

食事中も。

あべ松さん
「あ、あ、あ、」

出かける時も自分で症状を止めることはできません。

塞ぎ込みそうになる気持ちを奮い立たせようと、あべ松さんが数年前から始めたのがメディアやSNSでの情報発信です。

あべ松さん
「もう少し病気についてみんなが知ってほしい」

愛知県で配達員として仕事をする傍ら、インスタグラムでチックについて発信したり全国の学校で講演も行っています。

あべ松さん
「小さいうちに僕みたいなチックの人にリアルに触れておくのはいい経験。知っているだけでだいぶ見方とか変わると思う」

配達専用の飲食店を開くのが夢だというあべ松さん。

チックの症状に悩む人たちに前向きなメッセージを送ります。

あべ松さん
「人生一回きりだから。チックを抑えることに必死になっていると、どんなことも楽しめなくなっちゃう。何でもやってみたいことをやってみる。チックがあっても楽しく生きられる未来をつくる努力をしていくので、今を精一杯生きる努力をしてほしい」

アプリの回答にもチック症への理解を求める切実な声がありました。

「笑わないで欲しい」
「色々な症状があることを知ってもらいたい」

未だ原因が解明されていないチック症。

その現状を知り理解を広めることが今の社会に求められています。

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