「98本中41本に不具合」肥薩おれんじ鉄道・枕木連続損傷が招いた脱線、検査で判明
2026年2月20日(金) 10:00

「検査で見つかっていたのに」 脱線事故が示した保守の盲点と地域の足の危機
2024年9月に鹿児島県出水市の野田郷駅で発生した肥薩おれんじ鉄道の脱線事故について、国の運輸安全委員会が事故原因を明らかにした。連続する枕木の損傷によりレールの幅が広がったことが脱線を招いたという調査結果が19日に公表され、地域の重要な交通インフラの安全管理体制に課題を投げかけている。
事故の概要と被害状況

2024年9月の脱線事故
事故は2024年9月、出水市の野田郷駅で肥薩おれんじ鉄道の1両編成の列車の前方車輪が脱線したものである。幸い、乗員乗客12人にけがはなかったが、運行再開には約1日半を要し、地域住民の足に大きな影響を与えた。
肥薩おれんじ鉄道は熊本県八代市から鹿児島県薩摩川内市までを結ぶ地域の重要な交通手段として親しまれており、今回の事故は地域コミュニティに不安を与える結果となった。
事故原因の詳細分析

98本中41本に不具合、枕木損傷が直接原因に
国の運輸安全委員会が19日に公表した報告書によると、事故現場付近では損傷のある枕木が連続して存在していた。この状況により、レールを固定する力が著しく弱まり、最終的にレールの幅が広がって脱線に至ったと結論づけられている。
具体的な調査結果では、現場付近の線路約60メートルの区間に敷かれた98本の枕木のうち、実に41本に不具合が確認された。特に深刻だったのは、そのうち9本が速やかに交換が必要な状態であったことである。この数字は、線路の約4割に何らかの問題があったことを示しており、保守管理体制の根本的な見直しが必要な状況だったことがうかがえる。
事前点検の課題と対応の遅れ

脱線事故が示した保守の盲点と地域の足の危機
報告書でさらに重要な指摘がなされたのは、事故の約1週間前の検査で枕木の不具合が確認されていたにもかかわらず、応急処置が行われなかったという事実である。この発見は、技術的な問題だけでなく、安全管理プロセスにも課題があったことを示している。
肥薩おれんじ鉄道は取材に対し、「枕木の修繕計画を立てていた中で脱線事故が起きた」と回答している。計画段階での事故発生は、予防保全の重要性と迅速な対応の必要性を改めて浮き彫りにしている。



















































































































