【半導体最前線】鹿児島県北部に半導体産業が集結する理由 「真空パーツ業界ナンバーワン」マルマエの躍進と、湧水町・出水市の製造現場に迫る
2026年7月14日(火) 09:55
特集「今、鹿児島で」。
AIなどの需要の高まりから活況に沸く半導体関連産業。実は県内の北部の地域でも高い技術力や生産力を武器に成長を続ける企業があります。なぜ北部に集中しているのか?そして、その製造現場に潜入し、今後の展望を探りました。
湧水町にあるフェニテックセミコンダクター鹿児島工場です。工場で作られているのはウエハーと呼ばれる製品です。円盤の中に細かいチップが並び、この一つ一つが自動車やスマートフォンに必要な半導体の元になっています。
紫外線に敏感な素材を扱うことから、照明が黄色いイエロールームと呼ばれる場所で、製造されています。
工場では、世界的な半導体不足を背景に、2024年に約44億円をかけ製造ラインを増設。ウエハーの製造能力は2割増え、月に1万9000枚になりました。現在は需要は落ち着いているものの、今後、再び伸びると見込んでいます。
フェニテックセミコンダクター鹿児島製造部 小林勝也部長
「1回冷え込んだ時期もありました。今は底を抜けて、好況に向かっている。お客から受注を受けた時に応えられる体制を、今は作るべき」
コロナ禍により急速に進んだデジタル化を皮切りに、需要が拡大する半導体。今はAI需要がけん引しています。県内で直近5年間に設備投資が行われた、主な半導体関連産業の工場です。
先ほどのフェニテックを始め出水市や伊佐市など県北部に集中しています。その理由を経済の専門家は次のように分析します。
九州経済研究所 福留一郎経済調査部長
「大きな用地が確保できるのは大きい。もう一つは交通アクセス。工場から作った物を運び出すというのが必要。半導体においては水が大きなポイント。(水が豊富な)熊本がTSMCに選ばれた、大きな要素でもある」
製品を出荷する際の高速道路や空港へのアクセス。そして、製造工程で必要となる大量の水の確保するための水源といった条件が整い、県北部で盛り上がりを見せる半導体関連産業。
出水市に急成長を遂げている企業があります。マルマエです。この5年間の売り上げの推移をみると2025年、大幅に売り上げを伸ばし初めて100億円を突破。そして2026年は8月の本決算で200億円を見込んでいます。
今回、特別に鹿児島テレビのカメラが製造現場に入りました。会社の主力商品がこの丸いアルミの物体を加工した真空パーツと呼ばれる部品。半導体を製造する機械に使われる部品です。
マルマエ 安藤博音取締役
「当社の一番目の工程になります。製品の成形というような工程で、外形だったり端面というところを工具を使って削るというような。色々また工程もあるが、当社で言う半導体製造装置の心臓部と呼んでいる」
約150台の工作機械が稼働する工場内。真空パーツのシェアでは今や業界ナンバーワンを誇ります。しかし会社の歩みは決して順風満帆ではありませんでした。
1992年の創業時、工場で作っていたのは半導体とは関係ないレース用オートバイのフレームや部品。その後、液晶パネルや太陽電池の分野などに事業を拡大しましたが、2008年のリーマンショックで経営は傾き、金融機関の支援のもと経営再建を余儀なくされました。
その中で会社が活路見いだしたのが半導体の分野だったといいます。
マルマエ安藤博音取締役
「半導体の方に舵を取って、需要が大きくなった。技術力をより磨き、再構築し、強みを半導体市場に向けたのが大きな起点」
長年、金属加工を行ってきた経験から、素材の特性を熟知した技術者たちが品質の良い製品を作り続けてきました。
牧瀬記者
「機械が行えない繊細な部分は、人の手により丁寧な作業が行われています」
真空パーツは半導体を製造する過程で高温、高圧といった厳しい条件で使用されているため、製品の仕上げには精密さが要求されます。
従業員
「機械では見れない、隙間や穴の中を重点的に見ています。半導体に対しての製品なので、とても気を使う」
半導体分野に注力した結果、現在、グループ企業を含め約600人の社員が在籍し、県内でも数少ない東証プライム市場に株式を上場するまでになったマルマエ。安藤さんは業界を取り巻く展望をこのように見据えます。
マルマエ 安藤博音取締役
「今はかつてないほどの、強い引き合いを感じている。ここ数年間にかけて継続する見込みを感じている」
九州経済研究所・福留一郎経済調査部長
「半導体産業自体がこれから将来的に伸びるところがあり、”産業のコメ”と言われる本当に不可欠な産業。製造する拠点を鹿児島にも多く持ってくることは、鹿児島の発展にとって不可欠といえる」
市場規模は2026年、世界全体で約240兆円にも達すると予想される半導体関連産業。その勢いは県内にも届き、それぞれの企業が着実に成長しているようです。
また県でも半導体について産官学などが一緒に取り組む協議会を作るなど、力を入れています。
AIなどの需要の高まりから活況に沸く半導体関連産業。実は県内の北部の地域でも高い技術力や生産力を武器に成長を続ける企業があります。なぜ北部に集中しているのか?そして、その製造現場に潜入し、今後の展望を探りました。
湧水町にあるフェニテックセミコンダクター鹿児島工場です。工場で作られているのはウエハーと呼ばれる製品です。円盤の中に細かいチップが並び、この一つ一つが自動車やスマートフォンに必要な半導体の元になっています。
紫外線に敏感な素材を扱うことから、照明が黄色いイエロールームと呼ばれる場所で、製造されています。
工場では、世界的な半導体不足を背景に、2024年に約44億円をかけ製造ラインを増設。ウエハーの製造能力は2割増え、月に1万9000枚になりました。現在は需要は落ち着いているものの、今後、再び伸びると見込んでいます。
フェニテックセミコンダクター鹿児島製造部 小林勝也部長
「1回冷え込んだ時期もありました。今は底を抜けて、好況に向かっている。お客から受注を受けた時に応えられる体制を、今は作るべき」
コロナ禍により急速に進んだデジタル化を皮切りに、需要が拡大する半導体。今はAI需要がけん引しています。県内で直近5年間に設備投資が行われた、主な半導体関連産業の工場です。
先ほどのフェニテックを始め出水市や伊佐市など県北部に集中しています。その理由を経済の専門家は次のように分析します。
九州経済研究所 福留一郎経済調査部長
「大きな用地が確保できるのは大きい。もう一つは交通アクセス。工場から作った物を運び出すというのが必要。半導体においては水が大きなポイント。(水が豊富な)熊本がTSMCに選ばれた、大きな要素でもある」
製品を出荷する際の高速道路や空港へのアクセス。そして、製造工程で必要となる大量の水の確保するための水源といった条件が整い、県北部で盛り上がりを見せる半導体関連産業。
出水市に急成長を遂げている企業があります。マルマエです。この5年間の売り上げの推移をみると2025年、大幅に売り上げを伸ばし初めて100億円を突破。そして2026年は8月の本決算で200億円を見込んでいます。
今回、特別に鹿児島テレビのカメラが製造現場に入りました。会社の主力商品がこの丸いアルミの物体を加工した真空パーツと呼ばれる部品。半導体を製造する機械に使われる部品です。
マルマエ 安藤博音取締役
「当社の一番目の工程になります。製品の成形というような工程で、外形だったり端面というところを工具を使って削るというような。色々また工程もあるが、当社で言う半導体製造装置の心臓部と呼んでいる」
約150台の工作機械が稼働する工場内。真空パーツのシェアでは今や業界ナンバーワンを誇ります。しかし会社の歩みは決して順風満帆ではありませんでした。
1992年の創業時、工場で作っていたのは半導体とは関係ないレース用オートバイのフレームや部品。その後、液晶パネルや太陽電池の分野などに事業を拡大しましたが、2008年のリーマンショックで経営は傾き、金融機関の支援のもと経営再建を余儀なくされました。
その中で会社が活路見いだしたのが半導体の分野だったといいます。
マルマエ安藤博音取締役
「半導体の方に舵を取って、需要が大きくなった。技術力をより磨き、再構築し、強みを半導体市場に向けたのが大きな起点」
長年、金属加工を行ってきた経験から、素材の特性を熟知した技術者たちが品質の良い製品を作り続けてきました。
牧瀬記者
「機械が行えない繊細な部分は、人の手により丁寧な作業が行われています」
真空パーツは半導体を製造する過程で高温、高圧といった厳しい条件で使用されているため、製品の仕上げには精密さが要求されます。
従業員
「機械では見れない、隙間や穴の中を重点的に見ています。半導体に対しての製品なので、とても気を使う」
半導体分野に注力した結果、現在、グループ企業を含め約600人の社員が在籍し、県内でも数少ない東証プライム市場に株式を上場するまでになったマルマエ。安藤さんは業界を取り巻く展望をこのように見据えます。
マルマエ 安藤博音取締役
「今はかつてないほどの、強い引き合いを感じている。ここ数年間にかけて継続する見込みを感じている」
九州経済研究所・福留一郎経済調査部長
「半導体産業自体がこれから将来的に伸びるところがあり、”産業のコメ”と言われる本当に不可欠な産業。製造する拠点を鹿児島にも多く持ってくることは、鹿児島の発展にとって不可欠といえる」
市場規模は2026年、世界全体で約240兆円にも達すると予想される半導体関連産業。その勢いは県内にも届き、それぞれの企業が着実に成長しているようです。
また県でも半導体について産官学などが一緒に取り組む協議会を作るなど、力を入れています。



















































































































