国内最大規模のバイナリー発電所が起工式 鹿児島・霧島市で2028年度の営業運転目指す
2026年10月12日(月) 14:30

霧島烏帽子岳バイナリー発電所の建設場所(霧島市)
鹿児島県霧島市の国有林で、国内最大規模のバイナリー発電所の建設が始まった。約30年にわたる調査を経てついて実現したこのプロジェクトは、地域のエネルギー事情を大きく変える可能性を秘めている。
霧島の地熱資源を活用した国内最大級の発電所

”鎌入れ”を行い 工事の無事を祈る
霧島烏帽子岳バイナリー発電所は、九州電力の子会社である九電みらいエナジーが手がける地熱発電所だ。建設場所は霧島市霧島田口の国有林で、その面積は約2万2000平方メートルに及ぶ。
起工式は建設予定地で執り行われ、九電みらいエナジーや霧島市の関係者らが出席した。かま入れなどの儀式を通じて工事の無事を祈る場面もあり、地域をあげてプロジェクトの門出を祝った。
「バイナリー発電」とはどんな仕組みか

「バイナリー発電」の仕組み
この発電所が採用する「バイナリー発電」は、地熱で沸点の低い液体を蒸気に変え、タービンを回す仕組みだ。従来の地熱発電と異なり、比較的低温の熱資源でも有効に活用できる点が特徴である。
また、蒸気と熱水を全量地下に還元できるため、環境への負荷を抑えられるメリットもある。九電みらいエナジーの藤本顕治地熱開発部長は「低温の資源でも有効に活用できるものとしてバイナリー発電という方式を採用している。出てきた蒸気と熱水を全量地下に還元するメリットもある」と説明した。
30年越しの悲願がついに実現

九電みらいエナジー・藤本顕治 地熱開発部長
このプロジェクトが注目される理由のひとつは、その長い歴史にある。藤本部長は「30年ほど前から調査開始からかかっていて、ようやく皆さんの協力をもらってできて、ありがたく思う」と感慨深げに語った。長年にわたる地道な調査と地域との対話の積み重ねが、今回の着工へとつながった。
約1万6600世帯分の電力を供給へ

建設予定地
霧島烏帽子岳バイナリー発電所では、年間3200万キロワットの電力供給が計画されている。これは約1万6600世帯分に相当する規模だ。営業運転の開始は2028年度を目指しており、実現すれば地域の再生可能エネルギーの普及に大きく貢献することになる。
霧島の豊かな地熱資源が、地域の暮らしを支えるエネルギーへと生まれ変わる日は、そう遠くない。
















































































































