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ニュース・スポーツ

鹿児島市サッカースタジアム候補地が「鴨池庭球場」に絞り込み 78億円安く・2年早く完成へ

2026年8月26日(水) 13:00

「複合化」断念――「まちなかスタジアム」の前提が崩れる

観光交流局 平良和也 スタジアム担当課長

鴨池庭球場への絞り込みと同時に示されたのが、スタジアムの複合化を断念するという方針だ。複合化とは、商業施設などを併設して試合のない日でも集客を目指すというもので、市がこれまで「稼げるサッカースタジアム」として掲げてきた構想の核心だった。

市の観光交流局・平良和也スタジアム担当課長は断念の理由を次のように説明した。

「活用可能な敷地の確保が難しいことや、可能な限り整備費の縮減に努める観点から、検討は行わないことにする」

これに対し、市議会の池山美月議員は鋭く問い質した。

「そうなると、これまでうたってきた『まちなかスタジアム』『多機能複合型スタジアム』は前提が崩れたということか」

平良課長は「『多機能複合型』という言葉については、今回『複合』を見直すにあたり再度、検討しなければならない」と述べるにとどまった。

残る課題――駐車場削減と"稼げる"運営の行方

県立鴨池庭球場に整備するイメージ図

計画が前進した一方で、解決すべき課題も残っている。

まずイメージ図を見ると、サッカースタジアムは限られたスペースに収められており、敷地の狭さが見てとれる。この狭さが複合化断念の一因にもなっており、試合のない日の集客をどう確保するかという問いへの答えはまだ示されていない。

また、テニスコートを川商ホール側に移設することで、ホールの駐車場が60台削減される見込みだ。周辺の交通や駐車環境への影響については、引き続き検討が必要とされている。

県テニス協会の加覧伸一理事長は移設について「海岸により近づくので、より風も吹く」と懸念を示しながらも、「継続的な意見交換やらせてもらえたら。より高いパフォーマンスを発揮できるような施設につながるよう精一杯協力していきたい」と前向きな姿勢を示した。

関係者の声――サッカー界は歓迎、知事は慎重に見守る

鹿児島県サッカー協会 川畑佑樹会長

地域の関係者はこの動きをどう受け止めているか。

県サッカー協会の川畑佑樹会長は、より早期整備が可能な庭球場の選択を歓迎し、「色々な関係機関と協議しながら議論深められたら」とコメントした。

鹿児島ユナイテッドFCの徳重剛代表は「現在のスタジアムは様々な面で限界を迎えつつある」と現状への切迫感を示したうえで、「今回示された方向性を踏まえ、今後も関係者と議論を重ねながら、鹿児島のサッカーの未来につながるスタジアムの実現に向けて、クラブとしても真摯に取り組んでいく」と語った。

塩田知事は「鹿児島市で考え方を整理した上で、県にも説明があると考えている。市の説明や県議会での議論を踏まえ、今後の対応を検討していきたい」と、慎重に市の動向を見守る姿勢を示している。

下鶴市長は今回の絞り込みを「整備に向けた大きな節目」と位置づけ、「市の考えを県に伝えたい」としている。2036年の使用開始という目標に向け、鹿児島のサッカースタジアム計画はいよいよ具体的な段階へと踏み出した。

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