廃校が「アトリエ」に変わる日――全国のクリエーターが集まる町の挑戦
2025年12月10日(水) 09:00
「クリーマ」の全面協力でプロジェクト推進

広い場所が必要な作家と空き施設をつなぐ
この企画には、登録者数30万人を超える日本最大のハンドメイド作品販売サイト「クリーマ」が全面協力している。今回のプロジェクトに興味があるクリエーターを募集したところ、全国から定員を上回る25人の応募があった。
参加したクリエーターの一人は「私は絵を描いているんですけど、結構大きな作品を作ることが多いので、なかなか自由に使わせてくれる大きな場所がない。熱い思いのある人のもとで創作できる場所があれば本当にありがたい」と期待を寄せる一方、別のクリエーターは「ありだと思いますがちょっと遠いですよね」と距離の課題を指摘した。
多様な活用方法を模索

週末はマルシェ、平日はアトリエに
錦江町では必ずしも移住にはこだわらず、現在の居住地との「2拠点スタイル」や「シェアアトリエ」としての利用なども視野に入れている。クリエーターによる利用が実現すれば、定期的なマルシェの開催やワークショップの実施など、錦江町の新たな観光スポットになる可能性も秘めている。
クリーマの大橋優輝取締役は「例えば入居してアトリエとして使って平日の日中は制作作業や、夕方あるいは週末はワークショップをしたり、体育館を使ってイベントを起こしたりとか、そういった形で地域の人たちとつながりを持ちながら、自分たちのやりたいことが実現できる、そんな場所ができれば理想」と語る。
関係人口増加の成果も
このツアーは2025年で2回目だが、2024年に参加した作家の中には錦江町のファンになり、この1年で6回も町を訪れた人もいるという。関係人口を増やすという点では、すでに一定の成果が出ている。
閉校した小学校の跡地を活用した錦江町のユニークな取り組みは、地方が抱える課題解決の新たなモデルとして、今後の展開が注目される。

















































































































