観光大使が次々廃止される中…大隅唯一「そお市観光大使」に地元会社員2人が就任 鹿児島・曽於市
2026年6月3日(水) 11:14

「そお市観光大使」の3人
「応募はやっぱり少なくて、お願いして回ることが多い」。観光大使の廃止が相次ぐ鹿児島県内で、曽於市が大隅半島唯一の観光大使制度を守り続けている。2026年5月28日、新しい「そお市観光大使」の就任式が行われ、地元会社員の2人が新大使としてお披露目された。
新大使は地元愛あふれる曽於市の会社員2人

「そお市観光大使」に就任した 大迫あか音さん
就任式では、曽於市出身・在住の会社員、大迫あか音さんと福地由佳さんの2人が新たな観光大使に任命された。2人には、1年先輩の大使である山口優莉美さんからたすきがかけられ、正式に「そお市観光大使」としての活動がスタートした。
「そお市観光大使」は、県の内外で曽於市の魅力を伝えることを目的として、曽於市観光協会が任命する。任期は2年間で、毎年1人または2人ずつ交代しながら活動を続けるスタイルだ。
大迫さんは就任にあたり、観光大使を志した理由をこう語った。「私は幼い頃から曽於市で育ってきて、1度は曽於市を離れた時期もあったんですけど、また戻ってきた時に曽於市の良さを改めて感じて、今度は魅力をたくさんの人に伝えたくて応募しました」。地元を離れて初めて気づいたふるさとの価値が、応募の原動力となった。
一方、福地さんは「選ばれて嬉しい反面、緊張するのがすごく強くあります」と率直に心境を明かした。緊張の中にも喜びがにじむ言葉が、就任式の場に温かな空気をもたらした。
廃止が相次ぐ「観光大使」制度――大隅で唯一の存在に

廃止された「かごしま親善大使」
曽於市で新大使が誕生した一方、鹿児島県内では観光大使や親善大使を廃止する動きが広まっている。
鹿児島市は「かごしま親善大使」を2年前に廃止。霧島市も2026年3月末をもって「霧島ふるさと大使」を廃止したばかりだ。鹿屋市でも、かつては市民参加型の選考会で選ばれたローズクイーンが地域PRに活躍していたが、4年前に活動を終了している。
廃止の背景には、観光PRがSNSなどネット中心へシフトしてきたことや、コロナ禍を境にイベントが減り、大使が活躍する場が少なくなったことがある。こうした潮流の中、「そお市観光大使」は今や大隅半島で唯一の観光大使制度となった。
応募者が減少している現実も直視する必要がある。曽於市観光協会の光行希咲さんは「応募はやっぱり少なくて、お願いして回ることが多い。たまに自薦で『やりたい』という子がいるので、面接している。曽於市のために、曽於市が好きだからということで観光大使になってもらっているので、ありがたい」と話す。制度を維持することの難しさと、それでも続ける意義がにじむ言葉だ。


















































































































