鹿児島市サッカースタジアム構想、概算215億円の重み 北九州「ミクスタ」に見る成功と課題
2026年10月2日(金) 14:00

鹿児島市が計画を進めるサッカースタジアムの課題とは
候補地がようやく絞り込まれ、9年越しの構想がいよいよ動き出そうとしている。鹿児島市が目指すサッカースタジアム計画。下鶴市長が「規模感の参考にしたい」と名指しした福岡県北九州市のスタジアムには、街のにぎわいをつくり出す一方で、毎年1億円超の赤字という現実もあった。鹿児島市は何を学び、何を乗り越えなければならないのか。
9年越しの「大きな節目」

候補地・県立鴨池庭球場
8月24日、鹿児島市議会の常任委員会で市当局がついに動いた。
鹿児島市観光交流局の児玉博史次長は「県立鴨池庭球場の敷地などを候補地に検討を進めることにし、鹿児島サンロイヤルホテルの敷地などは検討対象から除外することにする」と述べ、候補地を鹿児島市与次郎の県立鴨池庭球場に絞り込んだ。
この場所でJ1の基準を満たす1万5000席以上のスタジアム建設を目指す。スタジアム構想が立ち上がってから9年。いくつもの候補地が浮かんでは消えた歴史を経て、下鶴市長は今回の絞り込みを「大きな節目」と表現した。
市長が参考にしたいと語る「ミクスタ」とは

ミクニワールドスタジアム北九州(通称『ミクスタ』)
下鶴市長はこう語っている。「目指していくのはJ1規格の規模なので少し大きさが違うかもしれないが、北九州や金沢のスタジアムが参考になる」。
その「北九州のスタジアム」とは、ミクニワールドスタジアム北九州、通称「ミクスタ」だ。サッカーJ3ギラヴァンツ北九州のホームスタジアムとして2017年にオープンした。それ以前に使われていた陸上競技場の規模の小ささや、J1入りを目指すギラヴァンツを応援する市民の声の広がりが整備の背景にあった。
JR小倉駅から歩いて10分ほど。スタジアムまでの道はほとんど屋根で覆われており、雨の日でも快適にアクセスできる、まさに「街なか」のスタジアムだ。
「ゼロタッチスタンド」が生む臨場感

選手と同じ目線になれる『ゼロタッチスタンド』
ミクスタの内部に入ると、天然芝のピッチを囲む3方が上下2層のスタンドで構成された空間が広がる。指定管理者・ウインドシップ北九州の清水美徳さんは「バックスタンドのすぐ後ろが岸壁で、海の目の前になっている。同時に山も見えるので最高のロケーション」と説明する。
さらにピッチに近づくと、ミクスタならではの仕掛けが明らかになる。清水さんは「特徴としては『ゼロタッチスタンド』と言って、一番前の席に座ると選手と同じ目線になる。これが特長になっている。より臨場感があり、目の前で見ることができる」と話す。
スタジアムにはVIPラウンジや会議室も整備されており、ビジネスでの商談やもてなしの場としても有料で貸し出されている。清水さんは「ほどよい大きさというのも魅力の一つ。造るにしろ維持するにしろお金がかかるので、それをいかに回収するか」と収益性を意識した運営の重要性を語る。
















































































































