養殖ブリの生産量日本一を誇る長島町。ここでは、あるブリが話題だ。それは、「ボンタンぶり」。北薩特産のボンタンをエサに混ぜ合わせ育てられたもので、あっさり味が食べやすいと大評判。それは、東京の一流ホテルでも使われるほど。そんな「ボンタンぶり」を刺身、塩焼き、更にステーキやブリカツなど様々な料理で贅沢に食べ尽くす。「ボンタンぶり」に懸ける生産者の思いと共に魅力を伝えました。
ボンタンぶり
鹿児島県の北西部にある長島町。潮の流れが早いうえに、入り江が多いことから養殖にはうってつけの揚所で、特に、養殖ブリの生産量は日本一。年間およそ1万2千トンもの水揚げ量を誇ります。
阿久根市の特産ボンタンをエサに混ぜ合わせて育てた長島水産のブランド「ボンタンぶり」は、東京の超一流ホテル「帝国ホテル」のレストランで使われるなど、食のプ□たちも認めるプリなんです。
水揚げの現揚
一つのいけすに2~3000匹のブリ。鶴長水産は約8万匹を養殖。2年間かけて出荷サイズまで育てます。いけすの中に網をくぐらせ、ブリを集めていきます。1本の重さは5キ□から6キ□もあるんです。その場で内蔵を取り出して加工場へ向かいます。
職人の捌き技に驚愕
1日300本ほどの水揚げを行う鶴長水産。3枚おろしはお手のものです。漁師歴20年、鶴長さんの腕前とは!
本人いわく、3枚おろしのスピードなら九州で3位くらい!と謙遜して言っていました。おろされた半身は、丁寧に真空パックされ全国の市場へと向かいます。
餌やり現場へ
直径20センチほどの大きなポンタンのみをそのまま与えるのでは無く、イワシやサバなどのエサに混ぜて与えます。ボンタンをシャーベットにすることで保存が利き、旬の冬だけでなく1年中与え続けることが出来るんです。
ボンタンぶり誕生秘話
魚の値段がブレていたので、安定したものを作りたかったそうです。他と差別化できるプランド獅を作りたいと、目をつけたのが隣町阿久根市のボンタンでした。阿久根市の銘菓といえばボンタン漬け。これに使われるのは白いスポンジ状の皮のみで表面の黄色い皮と果肉は廃棄されることが多かったんです。柑橘がブリに良いと聞いていた鶴長さんは、これを使わない手はないと!そしてボンタンも捨てずに済んで一石二鳥ということで、ボンタンぶりを作り始めました。
鶴長さんの必死の営業のかいもあって、誕生から8年、東京の一流レストランで使われるなど、食のプ□に認められるようになりました。
自然を相手にする仕事の厳しさ
笑顔で話す鶴長さんですが、自然を相手にする仕事の厳しさを目の当たりにした事がありました。
2010年、八代海で発生した赤潮。長島町の養殖業は壊滅的な被害を受けました。7~8割が死んだんです!1、2年かけて育ててきた魚が1、2日で死ぬんですから…
この経験があったからこそ、コロナで出荷が激減している今の厳しい状況でも前を向いています。
絶品ボンタンぶり料理
鶴長さんに準備していただいた豪華な料理の数々。
まずは刺身から、甘いしさっぱりしています。ほのかに柑橘の味がするような!
一度食べたら忘れられないボンタンぶり!アラ汁もぶりカツも絶品でした。
購入方法
県内のスーパーやおいどん市場などに並んでいることもあるのですが、いつもあるわけではないため、ネットで購入するのがおすすめです。鶴長水産のホームページから簡単に購入することができます。
1本7560円、半身は5184円となっています。
また、ブリカツやサイコロステーキ(長島海峡 極味セット)もこのサイトから購入出来ます。